府議選5日目、選挙公報が配布されています。すえおか友行より【政策解説】を送ります。一つ目、大型開発についての解説です。

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ー大阪府の進めている、カジノ・夢洲万博 について

カジノは、依存症問題が深刻な現代において、新たな依存症を作り出し、多くの住民の経済的破綻を引き起こしかねず大阪に建設すべきではないと考えます。また、夢洲自体がゴミを埋め立てているため、有毒な有機化合物・フッ素・ヒ素などが基準値以上検出されており、土壌汚染されている場所です。そこに、高層建築を建てるためには杭を打ち込む必要がありますが、掘り起こしは危険です。また、地盤沈下も深刻であり、これらの対策費が算定不能だと言われています。持続不可能な開発事業としても断念すべきです。

また、夢洲万博は、最低でも308億円以上の大阪府からの財政支出が想定されており、半年後にはカジノ建設のために取り壊す、一時的なパビリオンを作るものであり、カジノ建設を促進する財政浪費です。開催するべきではないと考えます。

ー北陸新幹線延伸と、リニア新幹線も、府に関係しています

大阪府はコロナの最盛期においても国に北陸新幹線延伸とリニア新幹線の早期着工を最重要に要望しつづけていました。(https://www.pref.osaka.lg.jp/attach/205/00361180/000_zentai.pdf)大阪府が熱心に誘致をする2大プロジェクトの問題点を下記にまとめました。

◯北陸新幹線延伸

 大阪府は、北陸新幹線の延伸計画ー敦賀から小浜、京都、大阪まで延ばし、松井山手、新大阪に新駅を作る計画を推進しています。この延伸距離は140kmに及び、京都の北山山系や生駒山系を横断するため、80%以上がトンネルで、トンネル残土だけで880万立方メートル(10トンダンプ160万台)という膨大な建設残土がでる環境破壊であります。

この、建設ルートの地層には膨大なヒ素が埋まっており、他の建設現場の例からも京北町、美山町に建設残土が野ざらしにされ河川に流出します。また淀川水系の広大な山林も破壊されてしまい、淀川の洪水の可能性も増大する可能性があります。

総事業費も当初から2倍近くの4兆円、15年にも及ぶ巨大プロジェクトであり、大阪府からの財政支出も約1000億円に及ぶことが想定されます。

また新幹線の並行在来線として国会でもJRからの廃止が検討されているのが湖西線と山陰線です。新幹線によってこれらの生活路線が第3セクターに移管され、料金の値上げや、線路補修が不十分になります。これから脱炭素時代に必要になってくる貨物輸送にも大きな影響がでてきます。

◯リニア

 当初計画段階でさえ12兆円の巨大な事業費の計画。採算が合わないことが見込まれており、銀行の融資が受けられず、現在、東京ー名古屋間の3兆円が、国の融資で事業がおこなわれています。名古屋ー大阪間は正式決定していませんが、事業担当のJR東海の財政がコロナで悪化していることもあり、今後国や都道府県の税金が投入されて建設される可能性があります。

リニアは時速500kmを出すため、空気抵抗が増大し、同じ距離を走っても新幹線の4倍から5倍、なんと、原発1機分の電力消費を行うためエネルギー浪費の乗り物です。またその速度から直線のルートしか走ることができないため、その90%がトンネルという前代未聞の環境破壊プロジェクトであり、自然環境や人間生活へのインパクトの大きさは計り知れません。(続)